DCC制御にしたGWR Toad Vanですが、アナログ回路のときに効いていたキャパシタによるFlicker Freeの仕組みがないので、チラつきが目立つようになってしまいました。
Pick up 位置の調整
まずは集電の改善を行います。取り付けた集電板をよく見ると、車輪に当たる位置が車輪の内側に行き過ぎていることがわかりました(水色矢印)。車輪の内側はプラ製のスポークなので、これではうまく集電できません。そこで基板ごとずらして、集電板が車輪の最も外側の金属部分に当たるようにしました(黄緑矢印)。
DCCでのLEDちらつき問題。Pick upの位置を調整することで、かなり改善した(動画前半が改修前、後半が改修後)。あとはStay-Alive入れれば大丈夫かな。 pic.twitter.com/NwFChw4y2f
— じょばんに (@Giovanni_Ihatov) 2021年6月13日
Stay-Aliveの取り付け
Pick upの位置を調整することで集電性能は改善しましたが、まだポイントなど無電区間が長くなるところなどではチラつきが出てしまいます。これを完全になくすには、デコーダーにStay-Aliveの回路を取り付けるしかありません。
使用しているlais dcc 860015には特にStay-Aliveを取り付ける場所はありませんが、たぶん大丈夫だろうということでVF+とGNDに回路を取り付けてみました。
昨日仕上げたDCC版のBrake Van。走らせると案の定チラつきまくるので、Stay Aliveをいれたいのだけど、上手くいかない。 pic.twitter.com/fPdQdG9lGL
— じょばんに (@Giovanni_Ihatov) 2021年6月7日
HornbyのTTSデコーダーではこれでうまくいったのですが... 変化がありません。調べていくと、PanGuシリーズ8600xxはStay-Alive非対応のようで、対応しているのはKangFuシリーズ8700xx。ただKangFuシリーズでは、まだNext18インタフェースのものが出ていないので、lais dccからの調達は諦めるしかありません。(ちなみにHattonsデコーダーでも結果は同じでした)
ちょうどYouChoosにサウンドデコーダーを発注する予定があったので、ZimoのStandard DecoderでNext 18インタフェースのものを取り寄せることにしました。ファンクションデコーダーもあったのですが、出力ファンクションは2系統あればよく値段も変わらないので、こちらの標準デコーダにしてみました。
同じくYouChoosで売っているLifeLink回路を通じてキャパシタを接続します。キャパシタは場所に余裕があるので、大型の25V1000uFのものをつけてみました。
また換装ついでに、今までF1, F2で操作していた点灯を、F0(点灯、消灯)と進行方向(パターン1、パターン2)で制御できるようにしました。
Stay-Alive対応のため、GWR Toad VanのデコーダーをZimoに換装したついでに、F0と進行方向で点灯制御できるようにCV設定してみました。Z21のアプリ画面と合わせて動きを動画でどうぞ。
— じょばんに (@Giovanni_Ihatov) 2021年6月21日
これでBrake VanへのTail Lamp取り付けプロジェクトも、ひとまず完了です。 pic.twitter.com/sqHWzIxOLk
いったいいくらかかるのか?
さて、このTail Lampの取り付けのコスト面はどうでしょうか?DCC Conceptsのランプを3個取り付ける場合の、ざっくりの概算は以下の通り。
- Pick Up 2 個 ... £2 (300円)
- Lamp 3個 ... £9 (1,350円)
- Fricker Free回路 ... 100円
- Next18基板 ... $4(480円)
- DCCデコーダー ... £17 (2550円)
- Stay-Alive回路 ... £5(750円)
DCCデコーダー制御をしなければ1,750円、DCCデコーダー制御までやっちゃうと5,430円となりました(細かい部品代や送料は含まず)。これを高いと思うか、こんなもんかなと思うかはそのひと次第ですが、DCCデコーダーまで付けるのはちょっと割高な感じがしますね。
ともあれ、手持ちのBrake Van3台とも無事にTail Lampを取り付けることができたので、大変満足です。次は本丸の蒸機にいきたいですね。(おわり)