レールクリーニングカー

レイアウトのメンテで欠かせないのが線路のお掃除。綿棒などを使ってゴシゴシ磨くのが一般的ですが、世の中には走らせながら線路をお掃除してくれる特別な車両“レールクリーニングカー”なるものも売られていたりします。有名なところではTOMIXのマルチレールクリーニングカーがあります。

OO Scaleだとdapolから似たようなものが出ています。

もちろんあれば便利そうですが、値段がそこそこするのと言うほどキレイになるの?という疑問もあり、これまでは手を出してませんでした。

そんなところに今年4月、IORI工房さんから16番ゲージ用のレールクリーニングカーのペーパーキットが発売されました。

IORIさんとこが使うのなら試す価値はあるのでは?ということでJAMで1両購入。いつものように丁寧な説明書が付いているので、組みあがりは迷うことなくさっくりと。

NEMソケットを付けてみる

カプラーはIMONカプラーやKadeeカプラーなどお好みのものを付けられるようになっているのですが、今回は英国型のOO Scaleで一般的なTension Lockカプラーの取り付けを試してみることにしました。

カプラー取り付けの土台として、West Hill Wagon Worksから出ているNEMソケットのマウンターとNEMソケットパーツの組み合わせを使用します。

本当は用意されているカプラー固定用の2mmネジ穴をうまく使えればよかったのですが、収まりが悪くなるのでパーツをゴム系接着剤で固定する方法を取りました。

(写真左)マウンターを固定 (写真右)NEMソケットを付けたところ

出来たNEMソケットにTension Lockカプラーを差し込みます。車体に固定で首振りをしないので、幅広のものを選びました。また干渉を避けるためにフックは敢えて外してあります。

BachmannのClass 37と連結してみるとこんな感じ。

高さを合わせるためにステップ形状のTension Lockカプラー(写真左側)を選んでいますが、連結する機関車によってはストレートのTension Lockカプラー(写真右側)の方が高さが合うケースもあるので、そこは連結する機関車に応じて合わせます。NEMソケットなので、カプラーの交換は自由自在です。

カプラー交換で高さ調整する

清掃パーツの調整

車両が出来上がったところで、線路を掃除するためのパーツを調整します。付属の木片に清掃用の不織布などを留めて使うのですが、うちのレイアウトはポイントや線路接続部分の隙間など、ところどころ凹凸で引っかかる部分があって、そのままではレールクリーニングカーをうまく走らせることができません。

まずは木片の両端(赤点線で囲んだ部分)をやすりで削って、凹凸があっても引っかかることなくスムーズに車両が走るようにしてあげます。

次に清掃面には毛羽立ちや破れが出にくい薄い綿生地を使いました(古い手ぬぐいをカットして使用)。そのままではクリーナー等を染み込ませることができないので、フェルト生地を敷いた上から綿生地をかぶせて固定します(画鋲で...)。

また走行時に台車が浮いて脱線しないようにおもりを載せます。写真では手直にあったRolling Roadを載せてみました。

これでようやくスムーズに走行するようになりました。

ちゃんと期待通り汚れも取れているようです。

交換も簡単。端切れを使ってるのでお金もかからずGood。

レールクリーニングカーはいろんなメーカーから出ていますが、IORI工房さんのものは構造がシンプルで調整しやすく、価格もお手頃。「なかなか手がでなかった」と思っていらっしゃる方も是非試してみることをおススメします。

まだ未塗装だが黄色に塗ってみたい