2010-01-01から1年間の記事一覧

「Cut」9月号「ジブリがアリエッティに託したもの」

遅ればせながら「Cut」9月号のアリエッティの特集記事を読んだ。最初の宮崎駿へのインタビューを読んで「ああ、やっぱり宮さんはうれしかったんだな」と直感的に思った。NHKの「ジブリ 創作のヒミツ 宮崎駿と新人監督 葛藤の400日」という番組で、初号試…

「これからの『正義』の話をしよう」(マイケル・サンデル、早川書房)

NHKの「ハーバード白熱教室」を見始めたのは途中の第7回からだったので、ちょっと残念に感じていたのだけど、元ネタ本の日本語訳が読めるとあって、最終回終了後に早速読んでみた。講義の前半に出て来たと思われる「功利主義」「リバタリアニズム」について…

「迷走する両立支援 いま子どもをもって働くということ」(萩原久美子・太郎次郎社エディタス)

TwitterのTLで流れていた kobeni さんの日記「ある日、あなたが、長時間労働できなくなったら。〜「迷走する両立支援」を読みました〜」を見て、何か今まで見たのとは違うレベルの子育てと仕事の関係の議論に興味が沸いて読んでみました。感想を一言で言えば…

「あれから15年」

その頃、僕は大学に通うために横浜で一人暮らしをしていました。その日の朝は、友人からの立て続けの電話で起こされました。とにかくテレビをつけて見ろいうので、NHKのニュースを見てみると、飛び込んできたのは空撮で火事と思われる幾筋もの煙が立ち上る神…

「日本辺境論」(内田樹・新潮社)

「はじめに」にも書かれている通り、基本的には新しい話はないのだけど、この本を読んで「日本はどうあるべきか」というようについついべき論として語ってしまうところこそ、まさに日本的思考であるということを知覚しておくことは悪いことではないように思…