今回は、まだベースボードやスチレンシートが剥き出しになっている箇所を中心に整備を進めます。具体的には、写真に示した道路部分(青矢印)、線路、ヤード周り(赤矢印)、プラットフォーム(緑矢印)です。
モデリングペーストによる造作
ここで登場するのは、カトーがジオラマ材料として売っている28-801「崖や道を造る」(小粒灰色)、同じく28-802「崖や道を造る」(中粒灰色)。中身はホルベインのモデリングペースト(パミス、コースパミス)と思われます。
これを表面に薄く塗ることで、地面を仕上げてみたいと思います。粒状感の違いに応じて
- 小粒灰色:道路部分、プラットフォーム
- 中粒灰色:線路、ヤード周り
と使い分けてみました。
作業はある意味単純で、塗りたい箇所におもむろに絞り出して、モデリングナイフでひたすら薄く伸ばしていきます。
1回目を下地が見えるか見えないぐらいに薄く塗って(写真左)、完全に乾いたあとで2回目を塗り重ねて平らにしていきます(写真右)。
粘土や石膏では「平にする」のはなかなか骨の折れる作業なのですが、このモデリングペーストは伸びもよく、モデリングナイフがあればかなり理想的な表面に仕上げられると思います。
地面とは別に、切り通しの壁面にも使ってみました。元々ここはスレートのプラシートを貼り付けて壁面としようと思っていたところで、地面と並行に筋を入れて人工的な造作に見えるようにしました。
全景の写真がなくて申し訳ないのですが、仕上がりは以下のようになりました。
塗装
十分に乾燥させたあと、塗装に入ります。塗料はターナーのアクリルガッシュを使いました。まずは中粒、小粒それぞれを塗ったテストピースを作り、
の3色を塗り分けてみました。
予想していたことではあるのですが、やはり粒状の違いによって同じ色でも微妙に色の濃さが違って見えます。
藍鼠は変化球として用意してみました。こうして並べてみると藍色がはっきり出るので、このまま合わせて使うとレイアウトの中で目立つ色になる(というか浮いて見える)可能性があります。地面のような広範囲に塗ると、レイアウト全体のトーンが変わってしまうので、地面に塗るのはやめて、切り通しの壁面にだけ使うことにしました。
ニュートラルグレイ7よりも濃い灰色にしたい道路部分は、同系列のニュートラルグレイ5を使うことにしました。
Day1 complete. #TwitterModelTrainShow pic.twitter.com/p9r9jMxOyG
— じょばんに (@Giovanni_Ihatov) 2023年2月11日
塗り分けはこんな感じ。前回、軽量粘土「ハーティーソフト」で造作した樹木下の地面は、いつものカトー(Woodland Scenics)のアンダーコートアースです。
バラスト撒き
地面ができたところで、残った線路部分にバラストを撒いていきます。昨年10月にトンネルポータル部分のバラストを撒いたときと同じ素材、工法で行いました。
線路の内側部分を埋めてから、外側を埋めます。
バラストを撒いた部分とモデリングペーストで造作した地面が、同じ高さになるように均します。
周回線路もどんどん進めます。
線路の踏切板も作ってみました。
線路のウェザリング
バラストが固着したところで、塗装済みの線路、枕木とバラストを馴染ませるために、エアブラシでウェザリングを入れます。塗装ブースで作業というわけにいかないので、天気のいい日を見計ってレイアウトごとベランダに持ち出しての作業です。
ウェザリングにはタミヤのアクリル塗料XF-84ダークアイアンを使い、煤表現を入れていきます。
踏切板部分も合わせてウェザリングを入れました。
ようやく一通りベースで覆われた状態まできました。まだまだ作業は続きます。