OO9レイアウト製作記・第10回「緑を入れる」

前回は、地面の整備が一通り終わったところまででした。

今回は、レイアウト製作の中で一番楽しい(と勝手に思っている)緑を入れる作業です。

パウダー撒き

最初は下地としてパウダーをざっと撒いていきます。 山肌に使ったのはNoch 08410 Streumaterial hellgrün(写真左側)。4年ぐらい前にホビーセンターカトー東京で買ったものですが、KATO, TOMIXやWoodland Scenicsにはあまりない、薄い黄緑の明るい色が特徴です。今回のレイアウトは岩肌、地面、建物を含めて灰色系でやや暗い印象になるので、コントラストを考えて色の浅い明る目の緑を選びました。線路脇などの樹木の生えているところには、KATO 24-315 ターフ茶色ブレンドWoodland Scenics Blended Turf Earth Blend)(写真右側)を使いました。

茶色のアンダーコートを塗ったところに、希釈した木工用ボンドを塗ってパウダーを撒いていきます。

スレート作業場を置いて見た目の確認。パウダーを撒いただけで、ぐっとレイアウトっぽくなりました。

つづいて、舗装路の縁および歩道の砂利表現。写真左の赤矢印のところにPECOのパウダーをぐるりと撒きます。昨年の日本鉄道模型ショーで100円で売っていたジャンク品が役に立ちました。

そのままでは少し黒が強い感じがしたので、上からアクリル絵具(リキテックス ACRYLIC Soft パーチメント)を薄く塗ってトーンを抑えました(写真左→写真右)。

岩場の造作

草撒きに移る前に、山肌や山裾に岩場を作っていきます。既成の大き目サイズの岩は、渓谷の河川敷に置くようなものがほとんどでイメージに合うものがなかったので、余っていた石膏岩を使って自作することにしました。

マイナスドライバーと金槌で石膏岩を適当な大きさに砕きます。

着色はアクリル絵具を使用します。岩肌でも使ったリキテックス  ACRYLIC Soft パーチメントを水で溶き、ビニール袋に砕いた石膏岩とともにいれます。

そしてしばらくもみもみもみもみ...できあがったところで、作業トレイにぶちまけて乾燥させます。

その後、色をニュートラルグレイ5に変えて同じ工程を行います。なんとなくそれっぽい岩石が出来上がりました。

先日レモン画翠で見つけたカラー砕石も合わせて、山肌、山裾にそれぞれ配置してみました。

草撒き

いよいよお待ちかね、Static Grass Applicatorを使った草撒きです。今回はいままで使っていた小さなもの(PECO PSG-3 Pro Grass Precision Applicator - 写真左)に代わって、大きなもの(PECO PSG-1 Pro Grass Micro Applicator - 写真右)を投入して、一気に仕上げていきます。

Static Grassは、グリーンスタッフワールドGSWD-1115スタティックグラス 4-6mm 春の草(200ml)を使用。PECOのスタティックグラスには、パウダーと同じような明るい色が見つからなかったので、アマゾンで見つけたこちらのメーカーのものを試すことにしました。

接着剤となるKATO 24-408 草はら糊(中身はおそらくNoch 61130 Gras-Kleber)をゴムべらで塗ったあと、Static Grassをどんどん撒いていきます。乾燥を待ってクリーナーで接着しなかったStatic Grassを吸い取ったあと、足りないところを再度撒きます。

きれいに立たせるコツとしては

  • ApplicatorにStatic Grassを入れて蓋をして、上向きのままスイッチを入れ何度か振ってStatic Grassを十分に帯電させる
  • 撒くときはなるべく地面に近いところでApplicatorを振る

というあたりでしょうか。

草撒きのあとは、岩周りや山肌と崖の境目を中心に、樹木製作で使ったKATOの天然樹木素材やコースターフを使って全体を整えました。

レイアウトの1/4ぐらいを山が占めているので、ここを過ぎれば完成が見えてきます。

(つづく)