OO9レイアウト製作記・第8回「樹木を植える」

製作開始からそろそろ1年が経とうとしてますが、未だ道半ば。でも少しずつ進んでいます。今回は樹木を植えるお話です。

建物や山を作ってきて、ご覧のようにレイアウト上もだんだん手狭になってきたのですが、まだ空いているところがあります。周回線路の外側(赤矢印)あたり。ここに木を植えて、平坦なレイアウトに少しでもアクセントを付けたいところです。

気をつけたいのは、レイアウトをベースボードレベルから見たときに、線路への視界を遮る形になるということ。木々の隙間から線路を走る列車がきちんと見えるようにしたいところです。

樹木製作

樹木の作り方はいろいろあって、針金を使って幹から作る方法もありますが、今回はWoodland ScenicsのTree Amaturesを使って省力化し、枝葉をつけるところだけを自作することにしました。

Tree Amaturesは枯れ木の状態だとかなりおもちゃっぽい(そして似た形ばかりになる)のですが、枝葉を付けてしまうとそんなに気にならない。加えて土台部分と幹の部分が分離するような作り(写真右の黄色矢印部分)になっているので、メンテナンスで修理交換したり、着せ替えをして四季の変化を演出するようなこともできそうです。

枝葉については、レイアウト手前に置かれることになること、木立の隙間からの視界を確保すること、という条件に照らし、リアル路線のカトー「天然素材樹木」を使用しました。こちらいわゆる“オランダフラワー”を着色・加工してReady Madeの素材にしたもので、葉っぱ付きのものと、葉っぱなしのものがあります。これをTree Amaturesの枝につけて、樹木として加工していくわけです。

接着剤は、カトーの「ジオラマ糊」(Woodland ScenicsのHOB-E-TAC)を使いました。一見するとただの木工用ボンドに見えるので、わざわざ買わなくても... と思っていたのですが、このジオラマ糊は乾燥後も(というかむしろ乾燥後に)粘着力があるのが特徴で、固定の難しい枝葉を幹に効率よく接着していくことが可能になります。個人的には買って損はないと思います。

まず幹の形を整えたあと、枝にジオラマ糊をまんべんなく塗ります。しばらく(15分以上)放置後、接着剤が透明になってくると粘着力が出てくるので、形よく枝を貼り付けていきます。

葉っぱなしの場合には、枝を付けたあとに希釈した木工用ボンドをスプレーし、コースターフをふりかけて葉を作っていきます。スプレーしすぎるとジオラマ糊の粘着力が弱まり、せっかく付けた枝がはずれてしまうので注意が必要です。

大きな幹のものには枝葉付きのもの、小さな幹のものには枝葉なし+コースターフという組み合わせで、大5本、小13本の合わせて18本を作りました。

いざ植樹へ

さて樹木を植える地面の方も準備を進めます。フラットな場所に樹木を置いても面白くないので、多少のなりとも起伏をつけるため、まずは3mm厚のスチレンペーパーを重ねて段差を作ります。その後、軽量粘土「ハーティーソフト」を盛って段差をならしていきました。

この粘土は初使用でしたが、水なし使えて伸びもよく、乾燥後の割れや収縮も少ない。塗装はジェッソなどの下地塗りをしてもよいし、そのまま着色も可能。なかなかのスグレモノです。今後も使っていきたいと思います。

大まかな起伏がついたところで、作った樹木をざっと配置してみます。

木立の隙間から列車がちゃんと覗けそうです。

この状態で樹木の位置を決め、樹木の土台を埋め込んだ形でさらに地表を作っていきます(赤矢印が埋め込んだ土台)。

最終的にこんな素敵な林ができました!

まだまだ旅は続きます。