Signal Boxの設置

前回の更新から1ヶ月経ってしまいました。Signal Box設置の続きです。

メディカルアートのレイアウト

日本で唯一のHornby代理店であるメディカルアートの店内に、新しいレイアウト出来たとの話があったので、Signal Box設定作業を進める前に何かの参考にと見学に行ってきました。

レイアウトサイズとしては決して大きくはないのですが、上下2段それぞれ複線の周回線路が交差する形で配置され、上段にはさらにナローのドッグボーンとラックレールの登山鉄道が配置されているというてんこ盛りの内容。坂道のある街並み、転車台付きの車庫や港もあって、いつまでも見ていたいような楽しさが溢れるレイアウトに圧倒されました。少しでも自分のレイアウトに取り入れられないか、と思ってみたポイントをいくつか。

ループ内側に作られた森。高さの異なるいくつかの種類の樹木を密集して配置することで、これだけの面積なのに確かな存在感があります。

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岩肌の表現。造形も塗装もどうやったらこれが作れるのか、見るだけではわかりませんでした。でもこれが作れるようになれば、地形造成はなんでもできそうに思います。

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英国式レイアウトはYouTubeや雑誌でいろいろ見ていますが、こうして直接見られると新たな発見もあり、やはり刺激になります。

置き場所作り

と、刺激を受けたところで、いよいよ赤矢印の堤を壊して工事開始です。

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この堤はスタイロフォームで造成した上にプラスタークロスを貼り付けたものでしたので、まずはクラフトソーで大胆に切断。カマボコ状に堤を切り出します。

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線路とレベルを合わせるため、ベースボードに5mm厚のコルクシートを敷き、ストラクチャを仮置きして位置、高さを確認します。

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Signal Boxを表の線路寄りに配置することで、裏手には少しスペースができるようです。この場所をどうするかは追々考えることにします。

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切断で出来た切り口を、それっぽい崖になるように細工していきます。カッターナイフで角を削ぎ落としたり、凹凸を適当に作っていきます。

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このままではまだ垂直すぎるので、切り取ったスタイロフォームのかけらをくっつけて、出っ張りを作ってみます。ようやくそれぽい感じになってきました。

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さらにモデリングペーストを使って、隙間埋めと表面のざらざら感を出します。

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最後に塗装の下地となるジェッソを塗ります。

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さて塗装ですが、せっかくエアブラシを導入したので、エアブラシで塗ってみることにしました。切り出して要らなくなったスタイロフォームを、テストピースとすべくジェッソを塗り、いくつかの色を試してみます。

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岩肌は面積がそれなりにあるので、濃い色は避けXF-55デッキタン(いちばん右)で下地を塗ったあと、部分的にXF-88ダークイエロー2(左から2つ目)を重ねる感じにしました。

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エアブラシは大きな面積でも塗りムラ、厚塗りになる心配が少ないので、筆塗りよりも圧倒的に楽でした。改めて買ってよかったです。

再びストラクチャーを置いて確認。スペースは問題なし。崖は若干白っぽすぎる感じがしますが、後ほどウェザリングカラーでテクスチャを付けるつもりなので、ひとまずこのまま進めます。

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室内電飾

仕上げに行く前に、Signal Boxの室内電飾を入れ込みます。2階床に配線を通す穴を開けてLED一灯を付けると、屋根から盛大な光漏れが...

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遮光のため、屋根の頭頂部にアルミホイルを入れた上で、屋根全体を厚紙でカバーしました。

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スケスケ問題は無事解決されたようです。

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エクステリアの整備

さて、仕上げとしてSignal Box周辺を整備します。

まずは樹木から。Woodland ScenicsのTree ArmatureにLight GreenのFoliage Clustersをくっ付けていきます。この接着に使うボンドをアレコレ悩みましたが、最終的にはコニシの布用ボンドに落ち着きました。

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少し外階段を覆うような形で配置します。

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裏からみたところ。背の高い木の傍に低い木を組み合わせることで、ボリュームを出します。また視線の遮蔽効果もある(奥が見通せない)ので、手前の線路と奥の車庫の場面の切り取りという意味でも有効です。

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次に歩道の整備。Signal Boxを取り囲むように石畳を敷きました。

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歩道に合わせて、線路を跨ぐ木道も作ってみます。木目の入ったプラスチックシートから切り出して塗装するだけの簡単工作です。こういうちまちましたものを足すだけで、ぐっとレイアウトが生きてくるのは面白いです。

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もうひとつ。以前買ったミニネイチャーの素材を使って、Signal Boxの裏側の壁面にツタのようなものを這わせてみることにしました。ツタと考えるにはオーバースケールですが、これぐらいボリューム感ある方が見栄えがします。

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さて、件の裏のスペースはこのツタの感じを活かして、English Gardenとすることにしました。Woodland ScenicsのFine Turf (Earth)を撒いたあとに、色とりどりの花を準備。造園作業は、実際にガーデニングをやっている奥さんにお願いしてみました。すると...

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見事に美しい庭が出来上がっていました!

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最後にDrone viewでどうぞ!