最終工期となる(はずの)第4期は、残されたレイアウトのコーナー部分2か所を工事していきます!
River Side
レイアウト作りでいくつか試してみたかったことのうちのひとつが、水辺を表現する素材を使うこと。透明のアクリルのように見える、アレです。
しかしいまのレイアウトは真っ平なところに線路を引いているので、残念ながら橋+川を表現できる場所がありません(そんなことは考えてなかった)。
そこで今回コーナー部分の1つを使って、情景としての川辺を入れ込んでみることにしました。
まずは小物のストラクチャーとしてNochのLaserCutのカードキットで小屋と桟橋を用意。
カヌーのフィギュアも合わせて、情景のおおよそのイメージを固めていきます。
第3期工事のときと同じく、実際にストラクチャーを置いてみてあちこちから眺めることで、ぼんやりとした構想を形に落とし込みます。
おおよそ配置が決まったところで地形作り。真っ平な土地に川辺を作るため、線路のカーブに合わせて堤を造成します。
かさ上げが必要なところはスチレンボードを重ね張り、川にするところはベースにしているスチレンボードをカッターで少し削ぎます。写真右奥には周回線路内から伸びる道路の場所も確保しました。
その上から紙粘土で自然な凹凸になるように均し、再びストラクチャーを置いて確認します。
紙粘土が乾いたら、ベースボードから取り外して下地塗り。
地面はいつものとおりWoodland Scenicsのアンダーコートアース。川の部分はタミヤのアクリル塗料で見よう見まねで川岸からグラデーションを付けてみました。
川の色については緑系か青系かで迷ったのですが、レイアウト全体のバランスを考えると青系を入れたいなと思い、多少デフォルメでも青系でまとめてみました。
結果としては「え、ここ海岸...?」みたいな感じにはなりましたが、僕の目には川に見えます...見えるんです、はい。
この先作業は順番に
- ターフで地面の緑化および川岸の壁表現
- シナリーペーパ-で砂利道および小屋まわりの地面の表現
- バフバラストを使った川岸の砂利の表現
- 樹木固定
というステップで進めます。
さて、ここからがいよいよメインイベント。KATO(Woodland Scenics)のリアリスティックウォーターの投入です。
作業としては水辺を表現したいところに囲いを作ってボトルから直接液体を流し込む、以上、なのですが、製作中の川辺はベースとなるスチレンボードの端まで続いているのでそのまま流し込むと大洪水...
そこで截ち切り部分にはマスキングテープを使った簡易の囲みで堰き止める作戦でやってみました。
下記が投入直後の写真。
流し込んだ直後はそれほど広がらないのですが、じわじわと広がっていく感じで見た目よりは粘度が低いです。理想的には厚みを1mm程度に抑える必要があるそうですが、今回の場合場所によっては3mm程度の深さになりました。
待つこと24時間。本来は固まっていてもおかしくない時間ですが、やはり厚みがあるせいかまだゼリー状...
手前部分はやや固まりつつあったので、プラスチックのへらで若干波紋を付けました。
せっかく真っ平になっているきれいな表面に波紋を付けるかどうかは好みがわかれるところですが、個人的には波紋があったほうが乱反射が加わってらしく見えるように思います。
さらに待つこと都合72時間経過。ようやく全面が固まりました。
残念ながら流し込んだ量の1/3ぐらいがマスキングテープの隙間から漏れてしまい、厚みはだいぶ減ってしまいました。立体的な水深の表現は達成できなかったのですが、それでも透明感とキラキラと光る水面の雰囲気はリアリスティックウォーターならでは。
カヌーのフィギュアを乗せるとさらにいい感じです。レイアウトとしても截ち切り部分に川辺を置くことで空間的な広がりも出せたと思います。
リアリスティックウォーターを使ってみた感想をまとめると以下のような感じ。
- 値段は高いがそのまま流し込むだけなので使い方は簡単
- 粘度が低いので囲みはしっかりとする
- 厚みのある表現は苦手(なかなか固まらない)なので、薄くが基本
- 川や海の表現では適当に波紋をつけると動きが出る
半量で半額ぐらいになっているともっと手軽に使える気がしますね。
Stone Wall
続いて川岸とは反対側、線路に面した堤の壁を処理します。
壁面の造成には石紛粘土を使ってみることにしました。
石粉粘土は紙粘土に比べて水を含ませなくても柔らかく伸びがあり、扱いやすい印象です。ただ乾燥にはやや時間がかかるでしょうか。
壁沿いに貼り付けて石垣のようなテクスチャを全面に入れます。
線路沿いのストラクチャを作るときには重要なのが走行テスト。仕上げの前に車両の通過に支障がないか確かめます。特にカーブでは車両長の長い車両のはみだしが思った以上に大きくなるため、注意が必要です。
自分が持っている最大の車両長のものはClass 800の26m級。これを限界測定車両として走行テストをします。
問題なく通過することを確認して一旦これで大丈夫だと思ったのですが、乾燥後に再テストするとアウト(;_;)。結局半分以上の壁面を撤去する羽目に。
壁が作れなかったところはコースターフとフォーリッジで覆い隠す感じでなんとか処理しました。堤と線路の間にもうちょっと余裕をもたせられればよかったですね...。
最後にNochの草花をホットボンドで飾り付け。
ホットボンドも今回初めて使ってみたのですが、木工用ボンドより圧倒的に固定までの時間が短くて済み、なんでもっと早く使わなかったんだーと思いましたね。
Twitterで皆さんが載せられるレイアウトの製作過程がとても役に立ちます。
さていよいよ残すところあと1箇所。次回はトンネル上の町作りを報告したいと思います。(つづく)