秋の車両アップデート(その1)

10月になりました。今年ほど新製品が届かない年はないのではという気がしますが、いくつか車両がまとめて届きましたので紹介していきたいと思います。

古い時代(Era2, Era3)の客車が欲しい

今年はHattonsのGenesis Coachのリリースを見込んで、

  • ERA 2 (Pre-Grouping) 1870-1922
  • ERA 3 (Grouping) 1923-1947 の前半

あたりの蒸機を先行して運用に入れました。

そしてつい先日新しい蒸機も到着。

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Bachmann Branchline 31-934 LMS 4P Compound 4-4-0 1119 LMS Crimson Lake

準備万端だったのですが、残念ながらリリースは来年に延期... そこで、これらに合う客車を少し探してみることにしました。

LMS Royal Mail Coach

HattonsのPre-ownedで見つけたLMS仕様のRoyal Mail Coach。£30(VAT抜き)ぐらいでした。

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Hornby R4155 LMS Operating Royal Mail Coach Set 30246

Mail Coachは1両欲しいと思っていたので、ちょうどいい感じに見つかってよかったなーと思っていたのですが、届いて開けてみると車両だけでなく付属品がいろいろ付いています。これは何だろうと説明書を見ると、車両に付いたギミックで実際に走りながらMail Bagの受け取りや投げ出しができるようになっているようです。

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これらを使って何がどうなるのかは、まずは動画を見ていただいたほうが早いかと思います。

この車両にはフレーム下に荷物の受け取り、投げ出し用のドアを開閉させるためのレバー(写真左)が仕掛けられています。線路上にレバーを押し上げるための付属のバンプ(写真右)を配置することにより、目的の場所でドアを開閉し、荷物の受け取り、投げ出しを行うというわけです。

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ちなみに自分のレイアウトではユニトラック線路を使っていて、枕木の間にバンプをはめ込むことが難しかったので、似たようなものをプラ板で自作しました。

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動画のデモでは、レイアウト上の左手に受け取り用のフックとバンプ、右手に受け取り小屋とバンプを配置して、列車を右回りで運転しています。荷物を左手で受け取り、ぐるっと奥を回って右手の小屋に届けるという動きです。

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受け取りアクション
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投げ出しアクション

ちなみに実際は、模型のようにドアがパカッと開いたりするわけではなく、網を使ってやりとりするようです(それでも十分ダイナミックですが...)。

Tri-ang Caledonian Coach

HattonsのPre-ownedおよびebay.co.ukで見つけた、Tri-ang製のCaledonian Coachです。おそらく50年ぐらい前(?)の代物で、1両£7〜10でした。

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Tri-ang R747 Caledonian 1st/3rd Composite Coach 2643 + R748 Caledonian Brake Composite Coach 2640

この扉がごちゃごちゃっとついた感じが気に入って買ってみたのですが。調べてみると実際のCledonian Coachは3軸台車を履いていて、屋根も床下もちょっとちがう?あれあれ?どうやらMk1用のフレームを流用(?)して作ったもののようで、このような車両は実在しないようです(笑)。GWR塗装もあるのですが、これもないらしいです(笑)。

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Tri-ang R26 G.W.R. 1st/3rd Composite Coach 7822 + R27 G.W.R. Brake Composite Coach 8176

しまった...と思いつつも、Hattons Genesisですら昔の車両を正確に模型化しているわけではないので、これはこれでヨシ!値段が値段だけに、全体的に年季は入っているし、車輪は真っ黒けでしたが、きれいに磨いてあげたら、あらなかなかいい雰囲気。しかもきれいに走ってくれるではないですか。

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妻面。たぶんこれもMk1っぽい。カプラーはTension Lock。フレームには"Tri-ang"のロゴとともに"BUILT IN BRITAIN"の刻印

もちろんイマドキの模型のようなスマートさはないですが、ゴツゴツとした感じに温かみを覚えます。50年前に作られたこの車両が、いったいどんなひとの手を渡ってどこで過ごしてきたのか想像すると、ちょっとドキドキしますよね。まさか極東の島国までやってくるとは、この車両たちも想像していなかったでしょう。しばらくうちで遊んでいってくださいね!

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ばらすとこんな感じ。板キットかいな!と思う作り。当然室内造作はなし。面白い。

MR & LMS Clerestory Coach

最後はHornby Railwaysブランド時代のHornby製品。MRとのClerestory Coach(彩光用高窓付き客車... 日本だとダブルルーフと言った方が通りがよい?)です。ebay.co.ukで1両£20前後でした。

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Hornby Railways R452 M.R. Clerestory Composite Coach + R453 M.R. Clerestory Brake 3rd Coach
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Hornby Railways R384 LMS Clerestory Composite Coach + R385 Clerestory Brake 3rd Coach
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LMSの妻面はNon-corridorタイプ。刻印は"MADE IN ENGLAND"

購入した製品はいずれも使用感がなく、ほぼ新品状態。箱を開けると、雛人形五月人形を開けたときのような匂いがして、いったいどのぐらい間眠っていたのかとまたまたドキドキ(あれは何の匂いかしら)。

早速蒸機と合わせてみましたが、屋根がダブルルーフになるとぐっと時代を遡ったような雰囲気が出ます。

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今回の一連の購入で、古い模型製品(かといってビンテージでもない)のファンになってしまいました。もちろん造形としてはおもちゃ然としたところもあるのですが、何か不思議な魅力があります。ebay.co.ukを見ていると、MainlineとかAirfix GMR (Great Model Railways)とか、現存しないブランドの古典客車が安価にいろいろ出ているので、もう少し集めたいところではあるのですが、送料を考えるとなかなかおいそれと買うわけにもいかず... うーん、UKに住みたいですね(笑)。

(つづく)