組み立て
さていよいよ橋の組み立てに入ります。
部品は写真のように板状のものがほとんどで、これを貼り合わせていく作りです。接着剤はクレオスのMr.セメントSを使います。
まずはじめにアーチ状の橋を2つ作ってつなぎ合わせます。部品の精度が高く、ほとんどズレがなくつながりました。
次に必要な橋脚の高さを計測するため、一旦この状態で設置現場に当ててみます。
橋を支える構造ですが、実物同様に橋脚で支えるとなると水平を出すために3本の橋脚の高さを厳密に測定、カットする必要があり、調整が難しくなることが予想されました。そこで前回紹介した動画にもあったように、あらかじめ基盤となる板を渡して、それに橋をくっつけるというスタイルを取ります。橋脚はあくまでも飾りであり、板の水平さえ取れていれば橋脚の高さは厳密でなくてもよくなります。
カットした5mm厚のスチレンボードを用意し、橋の中に通して設置場所にのせてみました。水平器がないのでスマホのアプリで代用。ポン置きの状態でほぼ水平が取れているようです。先ほども述べたように橋脚で橋を支える構造にはしないため、地面に接地するかしないかぐらいで十分です。
そうして割り出した高さに合わせて橋脚を作ります。
確認のため再度設置現場に当ててみます。まずスチレンボードをはめ込むために丘の頂上部を少し切り取ります。
この切り欠きにボードはめます。これが橋の実態であり、ここにお化粧をしていくわけです。
スチレンボードに橋を通して置いてみます。真ん中の橋脚は地面より1 - 2mmほど浮いている状態。この程度であれば、地面の緑化処理をすれば気にならなくなるレベルなのでよしとします。
続いて左右の橋脚も設置。まず適当な高さに橋脚をカットし、それに合わせて地面を削り取ります。こちらも実際に支えるわけではないのではめ込める状態であればOK。斜面を削りとるあたりは、なんだか本当に橋を架ける工事をしているみたいで楽しいです。
さて次に両端の壁面を作っていきます。橋の壁面のパーツから欄干部分 (オレンジ部分)をカットします。これに橋脚の壁面パーツを斜面の形に合わせてカットしたもの(ピンク部分)、そして欄干上部(黄色部分)を組み合わせます。この部品を左右両側の4箇所分作ります。
出来上がった部品を橋本体に組み付けます。支持のためにランナーの余りを利用。
表から見るとこんな感じ。接合面が若干目立ちますが、上出来でしょう!
これを4箇所分組み付けて橋本体の完成です。
塗装
前編では雑誌のおまけのプラキットを使って塗装初挑戦だったわけですが、今回はいよいよ本命の塗装に入ります。これまでの経験を踏まえて、以下の方針で進めることにしました。
- 塗装は基本的に一箇所一色でやりきる
- 濃淡やテクスチャを加えたい場合はウェザリング系素材を使う(ただし控えめに)
貨物ヤードの塗装でも学んだのですが、混色して濃淡をつけていくのは絵画的技量が必要で、自分はまだとてもその領域に達していません。なので迷わず原色をベタ塗りし、テクスチャが必要なところはウェザリング素材を使ってアクセントをつける、というやり方で進めます。
使用する塗料はタミヤカラーアクリル塗料のハブ、デッキタンの2色のみ。混色はしません。
プラスチック成型色がわりと近い色だったこともあり、筆塗りの2度塗りでここまで来れました。
続いてクレオスMr.ウェザリングカラーのグランドブラウンで、目地に墨入れをする感じで塗装と拭き取りをします。
全体に入れるとこんな感じ。プラ感が低減され重厚感が出てきました。
最後にタミヤのウェザリングマスターでメイクアップ。煤煙が当たる部分にススを、雨水が流れたあとをイメージしたサビを縦に入れて経年による濃淡を表現してみました。またウェザングカラーの拭き取りでもムラを入れてます。
いざ設置現場に仮置きです。後ろにみえる擁壁がレンガ色なので今回のベージュ、黄色系の橋は統一感的にどうだろうという心配があったのですが、杞憂でした。ちゃんと馴染んでくれました。色もほぼイメージ通りになっていて練習した甲斐がありました。
次回後編では、レイアウトへの設置と仕上げに進みます。
(つづく)