先日の【閑話】レイアウトの撮影で触れられなかったバックシーン(背景画)について、自分の例をあげて少しお話しようと思います。
とりあえず百聞は一見にしかずということで以下の写真を。まずは例の踏切カーブから。
1枚目は通常のレイアウト撮影の状態。2枚目が全く同じ構図でバックシーンを取り払った状態のものです。背景画があるだけでぐっと雰囲気が出るのがわかると思います。
次は車庫の全景。
画面に占める背景画の割合は少ないですが、あるとなしでは見え方が変わってくるのがわかると思います。レイアウトにバックシーンを入れることで、特に小さなレイアウトでも雰囲気のある撮影を楽しむことができます。
もちろんバックシーンは単なる撮影のためのものではありません。是非このラディさんのレイアウト写真をご覧ください。
背景を貼りました。奥行きが段違い!
— ラディ@うさぎ (@Radie56027196) 2019年6月9日
オクサマの緑化のセンスがかなり良い。
境目の細かいところを処理していこう。 pic.twitter.com/Ru2b3BJ2CV
まさに境目なく奥にレイアウトが続いているように見えます。N Scaleのレイアウトということもあって視覚的に大きな背景となっており、その効果は抜群です。
バックシーンの取り付け
バックシーンの取り付け方についてはレイアウト応じて様々なやり方があると思いますが、自分のテーブルトップレイアウトの場合について紹介したいと思います。
まずは素材。バックシーンの素材は写真でも絵でもなんでも構わないと思いますが、レイアウトの大きさに応じてある程度横長である必要があります。鉄道模型のストラクチャーを扱うメーカーなどからもバックシーン用の素材(ポスターのようなもの)が販売されていますので、気に入ったものがあれば試されるとよいかと思います。自分の場合は英国型をベースとしているので、PECOとGaugemasterのものを使用しています。
横長のポスター状のものを自立させるため、一旦5mm厚のスチレンボードに貼り付けます。のりパネというのり付きパネルがオススメです。便利にかつキレイに貼り付けることができます。
右サイドのバックシーンは2分割。
奥のバックシーンは4分割。
さらに裏面にも別の素材を貼り付けています。
さて、こうして出来上がったパネルをレイアウトにはめ込むためのスロットを作ります。こちらは右サイドの写真。幅の異なる5mm厚の工作材を2枚貼り合わせてL字型の受け型を作り、レイアウトの端に釘で打ち付けて固定しています。
工作材の厚みとスチレンボードの厚みが同じなので、ぴったりとはめ込むことができます。
奥も同じく5mm厚のの工作材で。大きなパネルを立てるので背は高めにしています。
パネルをはめ込んだ状態。
パネル方式にすることでバックシーンは脱着可能になっているわけですが、これには理由があります。
- 撮影の自由度をあげる
レイアウトの撮影ではいろんな方向から撮る楽しみがあり、バックシーンを設置してある方向から撮りたいこともあります。
例えば踏切カーブを反対側から撮るとこんな絵が撮影できます。
右サイドのバックシーンを取り払うことで、カメラを以下のような位置に置いて撮影できます。
【閑話】レイアウトの撮影で駅構内を撮影したときも同様に、奥のバックシーンの一部を取り払ってカメラを置いています。 - 着せ替えを可能にする
パネルを交換してバックシーンを切り替えることができます。例えば季節に応じたバックシーンにすることも可能です。
奥のバックシーンではパネル両面に別々の素材を貼ってあり、2つの背景画を切り替えることができます。
バックシーンを変えることで、レイアウトが全く変わらなくても雰囲気が随分と変わることがわかると思います。 - 太陽光の活用
レイアウト奥の窓から取り込んだ太陽光を使って撮影したいとき、バックシーンを取り払うことでレイアウト全体に光を入れることができます。
テーブルトップレイアウトでは壁にバックシーンを貼るようなことが方法ができないのでパネルを使うことになったのですが、結果的に使い勝手のよいものができたと思います。
参考になりましたら幸いです。