英鉄模型雑誌

英国型の鉄道模型を始めるにあたっての情報は、ほとんどWebで集めました。Hornby, BachmannといったメーカーやHattonsのような大手リセラーのウェブサイトはもちろんのこと、英国の鉄道模型EnthusiastがYouTubeにアップロードする膨大なビデオクリップは鉄道模型が「動く」ものであるだけに非常に助けられました(沼に引きずり込まれたとも言えますが...)。特に個人チャネルの

あたりは、具体的なレイアウトの作り方だけでなく、鉄道模型の楽しみ方のお手本として参考にさせてもらっています。

ただWebでの情報集めは検索ベースになるので、どうしても自分のお気に入り(OO Scale、GWR主体)に偏る傾向があります。英国の鉄道模型コミュニティではどういうひとがどんなことをやっているのか、そのカルチャーをもっと俯瞰的に見たい。そのために英国の鉄道模型雑誌を購読してみることにしました。

一口に英国の鉄道模型雑誌(月刊誌)と言っても当然一誌ではなく、複数の会社から出版されているので、まず自分に合う雑誌を探す必要があります。これが国内のものであれば書店店頭で中身を見て比較して...ということができるのですが、もちろんそこらで売ってるわけはないので、海外通販してくれるメジャーな3誌を順にお試し購入してみました。

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※価格はいずれも日本までPrint Versionを発送する場合の送料込み

各誌内容に大きな差があるわけではないのですが、HORNBY MAGAZINEはどちらかというと新製品の車両レビューが主体、残り2誌はレイアウト製作レビューが主体という感じでした。

特によかった記事を2つほどピックアップ。1つはHORNBY MAGAZINE November 2018より、N ScaleでWCMLをfeatureした巨大なレイアウトを作っておられる方の記事。

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英国ではOO Scaleがメインストリームなわけですが、こうしてN Scaleできっちりレイアウトを仕上げていらしゃる方もいるのに幅広さを感じます。確かに大きな駅構内を再現するにはOO Scaleよりも場所の面で有利です。別の記事で「N Scaleの品質が近年とても向上したので...」ともあったので、目的に合わせてN Scaleを選択するということがあるのでしょう。

もう1つはRailway Modeller March 2019より、昨年英国Channel 5のテレビ番組として放映された「The Great Model Railway Challenge」の優勝チーム「Aberdeen Model Railway Club」のファイナルでのレイアウト製作のドキュメンタリー記事。

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Blade RunnerとReady Player Oneから着想を得た近未来SFをFeatureした空中を走る鉄道模型には「こんなのもアリなんだ」と強い印象に残っています。

またこうした記事の他にも、巻頭、巻末にある広告ページもまた面白いです。Webではあまり見つけられない英国内の小さなお店やクラブ、イベントの案内などカルチャーを感じるにはもってこいです。

例えば切符コレクトショップの広告。

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O Scale mk1 coachの広告(日本の真鍮製16番ぐらいのお値段で買える)。

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もちろん小さな広告も。

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Railway Modellerでは巻末ページに広告のお店がどこにあるか地図でわかるようになっていました。これは非常にいいアイディアだと思います。

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個人的にはどの雑誌も好奇心を満たしてくれるには十分なのですが、どちらかというとレイアウト製作の方が興味があるので、BRMとRailway Modellerを比較して自分にあっているRailway Modellerの方を定期購読することにしました。Webで登録すると、早速PECO Publishingから「登録ありがとう」の手紙が。

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もちろんメールでも返信は来ているわけですが、こうして実際に手紙として受け取るとなんだかうれしいですね。また面白そうな記事があったら取り上げたいと思います。