DCC Conceptsの部品届く
Hattonsに注文していたDCC Conceptsの部品が届きました。
左から
- Wiper Pickup DCF-WP12 (12個入り)£12.08
- Shunting Lamp DML-LLBSL(6個入り)£18.33
- Guard Van Lamp DML-LLBRW (6個入り)£17.92
です(価格はVAT抜き)。ちなみに、その上に写っているのはHornby R6980 GWR Siphonという牛乳運搬車ですが、今回の工作には何の関係もありません(^^;。
Wiper Pickupは、小さな基板上に集電用のシューを取り付けた部品で、シューを車輪の内側から押し当てて使用します。OO/HO ScaleのBack-to-Back(車輪の内側の間隔)14.5mmに合わせて作られていますが、シューの長さ的には、EMやP4でもおそらく利用可能と思われます。
Lampについては、Shunting LampとGuard Van Lampの2種類を買ってみました。ウェブサイト上ではその違いがよくわからなかったので、とりあえず1セットずつ買ってみたのですが、実物を見てもやっぱりちがいがよくわかりませんでした(^^;。
作りは非常に精巧で、小さなワイヤーで作られた把手はちゃんと動かすことができ、フックに引っ掛けてぶら下げるような使い方もできます(実用上は難しいかもしれませんが)。この中に極小のLEDが埋め込まれ、0.1mm径より少し細いポリウレタン線(説明書に記載はないが、ハンダで溶けると書いてあるのでおそらく)が3本結線され、底面から伸びています。
3本の線は長い順に
となっていました。今回の用途だと、赤灯固定で白灯に切り替えて使う必要はないので、必要な色だけを結線して使うこともできます。
Lampの成形色は黒で、説明書には白く塗装するように書かれているのですが、ウェブサイトの写真などをみていると、白のものもあれば黒のものも、また緑や赤のものもあるようです。おそらく年代やリージョンでそれぞれ特徴があると思うのですが、見た目重視で半分を白に塗装して、半分はそのまま黒で使うことにしてみました(いつも時代考証をすっ飛ばすやり方ですんません...)。
エアブラシで塗装するために、レンズ部分にBlu Tackを付けてマスキングします。説明書では、マスキングなどは気にせず全体を塗装して、あとでレンズ部分の塗装をやすりで削ればよろし、的なことが書いてあったのですが、その通り受け取っていいのか悩んだ挙句に、念のためマスキングすることにしました。
乾燥したらマスキングをはずして、レンズの周りの黒く残った部分を筆塗りで補修して完成です。
Brake Vanの分解
部品の準備は整ったので、Brake Vanの分解から作業を始めます。対象のBrake Vanは、Llancot Railwayに所属する以下の3両です。
- Bachmann Branchline 37-528D BR 20T Brake Van BR Grey (Early)
- Hornby R6909 BR (ex LMS) 20T Brake Van M731456
- Oxford Rail OR76TOB001 4-wheel 'Toad' brake van 17831 in GWR grey - Paddington
Bachmann Branchline 37-528D BR 20T Brake Van BR Grey (Early)
まずボディと台枠にまたがって取り付けられている手摺類をはずします(赤矢印)。
前後の手摺も黄色矢印の部分ではずせるはずなのですが、どうにもうまくいきません。ついには、こんなトラブルに...。
これ以上進めるのは無理と判断し、仕方なくはずすのはあきらめて、残りの手摺については組み立て時に再接着する前提で、赤バツの部分でカットしました。
続いてボディと台枠の間にマイナスの精密ドライバーを差し入れ、ボディ部分を台枠から浮かせるようにはずします(ねじ止めなどはされていない)。
基本的に室内はがらんどうで、外からも見えにくいため、回路を押し込むには好都合です。
Hornby R6909 BR (ex LMS) 20T Brake Van M731456
こちらの分解は簡単でした。車体をひっくり返し、赤矢印の穴にあるネジ4本をはずすだけです。
室内は外からほとんど見えないのですが、ブレーキハンドルとストーブが造作されていました。
Oxford Rail OR76TOB001 4-wheel 'Toad' brake van 17831 in GWR grey - Paddington
車体をひっくり返して車輪をはずしたあと、赤矢印の部分に嵌め込まれているフレームをはずします。
次に連結器をNEMポケットごと取り外し、隠れていたネジをはずします(赤矢印)。反対側も同様に作業すると、ボディと台枠がはずれます。
こちらも室内はほぼがらんどうなので、回路の設置場所には困らないでしょう。
というわけで、3両ともなんとか分解完了。細かいパーツは少なく構造も単純なので、分解難易度は総じて低めでした。初めての改造にはもってこいですね。
Wiper Pickupの取り付け
Lampを取り付けたい逸る気持ちを抑えて、先に集電装置であるWiper Pickupを取り付けます。車輪の裏面に集電シューがうまく当たる位置を探して、基板を台枠にゴム系接着剤で固定します。
台枠は3両とも作りが違うので、設置場所に難儀するかなと思ったのですが、意外とどれも素直に取り付けることができました。
取り付けたあとはテスターで導通確認。金属車輪であればまず問題ないと思うのですが、Bachmannの車輪だけ塗装(?)の影響か導通しなかったので、集電シューが当たる部分をヤスリで削って対応しました。
あとは車輪がうまく回るように、シューの曲げ角度をいじって押し当て圧を調整してあげれば完了です。
さてお待ちかねのLampの取り付けへと進みます。最初のターゲットに選んだのは、BachmannのBR 20T Brake Van。というのも、以下のYouTube動画に作例と詳しい作業手順が紹介されていたので、まずはこれを真似てみようというわけです。
このモデルでは写真(赤矢印)のようにLampの取り付けフックが表現されているので、この3箇所にLampを取り付けていくことになります。
まずはセンターから。0.5mmのピンバイスで赤点線矢印の方向に穴を貫通させ、ポリウレタン線を通します。その後、瞬間接着剤でLampを固定します。
両サイドのLampも同様に柱に穴あけを行い、ポリウレタン線を通した後にLampを固定します。
通したポリウレタン線は、そのまま壁または柱に這わせて床面まで下ろし、室内に引き込みます。固定は瞬間接着剤を使用。一度接着すると、はずすのか困難なので慎重に。
前回の報告で作成した基板にLED用の抵抗を載せ、ポリウレタン線の陽極、陰極を接続する端点を作ります。LEDに付属の抵抗は10K, 30K, 50KΩの3種類ありましたが、昼間照明でもはっきり見えて、夜間照明でもまぶしくない30KΩを採用しました。
それぞれの端点にはんだで接合し、点灯試験。良好のようです。
仕上げ
ここまでくればあとはラストスパート。Wiper Pickupからの集電を室内に引き込み、先ほどの基板の線路電源の入力端点にはんだ付けします。ここでも再び点灯テスト。問題なさそうです。
嵌め込み前の最終状態。基板裏面は念のためアセテートテープで絶縁し、ポリウレタン線のあまりや基板を室内に放り込みます。
台枠にボディを嵌め込めば完成です。
では、試運転の様子を動画でどうぞ。
V字型3灯のテールランプはなかなか印象的で、止まっていても雰囲気があります。
まずはひとつ完成。残りの2両に続きます。(つづく)