Brake VanへのLamp取り付け(その1)

今回から新しいプロジェクト「Brake VanへのLamp取り付け」を始めたいと思いますが、その前に前回の貨車のウェザリングのおまけの報告から。

HornbyのYGB 'Seacow' Bogie Ballast HopperのEWS Liveryへの施工です。

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加工前(Vannila)の状態

 足回り、外回りともに、XF-9 ハルレッドをベースに、XF-1 フラットブラックを少量混ぜたものを吹いています。下地の色がEWS塗装独特の美しい赤茶色なのですが、茶色でも赤系統のハルレッドをベースすることで、その色合いを過度に落とすことなく汚しを入れられることがわかりました。このあたりもう少し研究が必要ですが、エアブラシで重ね塗りする場合、同じような煤けた感じを出すにしても、下地の色で調色を変えていく必要がありそうです。

内側はバラスト積載ということで、茶色系ではなく灰色系に。今回は、XF-57 バフに少しXF-1 フラットブラックを混ぜたものを使いました。灰色っぽい感じを出すのに灰色を使ってはいけないというのは勝手に得た知見で、個人的にはXF-57 バフやXF-55 デッキタンがおすすめです。

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では、本題に入りたいと思います。まずはこのツイートから。

Signal Boxがいい感じで出来たのをいいことに、夜景撮影プロジェクトなるものを始めてみたのですが、肝心の列車に灯りが入っていないと全然サマにならないのです(当たり前ですが。客車は、今年後半にやってくるHattonsのGenesis Coachを全て室内灯付きにしてあるのでそれで賄うとして、問題は蒸機の方。手持ちの蒸機でHead LampやCab Lampがあるものはないので、夜景で走らせると完全に幽霊蒸機になってしまいます。2, 3機でもいいので、Head LampやCab Lampを入れたい。これが今回のプロジェクトのきっかけであり、またゴールでもあります。

まずはBrake Vanから

Lamp形状をしたLEDはDCC Conceptsから発売されているのですが、あいにく蒸機用のものは売り切れ。

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TornadoのHead Lampの加工をやっていらっしゃった西シマさんに聞いてみると、

と、LampモールドにLEDを埋め込む方法を教えてもらったのですが、LEDの埋め込みが結構大変なのはSeamaphore Signalをやったときに経験済みなので、ここは再生産を待って、その間に在庫のあるBrake VanのTail Lampで練習をして見ることにしました。

Brake VanにTail Lampを載せるには、Tail Lamp本体の他に

  1. 集電シュー
  2. 線路電源(DC, DCC)からLED電源を取り出す何か

が必要となります。

1については、DCC Conceptsから車輪にシューを押してて電源を取る部品が発売されているので、そちらを使うことにしました。

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2については、DCCで制御したいならDCCデコーダー一択ですが、簡単な回路を組むことでDCC, DCの電源からLED用の電源を取り出すこともできます。後学のためにも一度自分で回路を組んでみることにしました。

回路図はこのへん(www.railwayscenics.com)を参考にしつつ、以下の部品で組んでみました(それぞれ秋月電子へのリンクを入れてます)。

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抵抗付きLEDで動作確認。DC, DCCの電源それぞれで、特に問題なく動作しました。このサイズであればBrake VanのCabに入れるには十分でしょう。

残りの部品が届いたら、Brake Vanへの組み込みに取り掛かりたいと思います。

(つづく)

HUO Coal Hopper Wagonのウェザリング

昨年秋に導入した、初のAccurascale製品 HUO Coal Hopper Wagon。

記事の中で

課題はウェザリングをどうする?というところなのですが、まずは走らせて追々考えてみたいと思います。

と書いていましたが、半年以上を経て、このGW休暇の課題として、ついにその「追々考える」に取り組んでみることにしました。

ウェザリングのやり方検討

貨車のウェザリングは、昨年末に中古のCoal Wagonで一度お試しをしています。出来は決して悪くなかったのですが、やはりいくつか課題も見えました。

このときは、塗料に「Mr.ウェザリングカラー」を使用したのですが、こいつはあくまで地色に汚しを入れるためのものであって、地色自体を隠蔽するような効果は限定的。逆に地色が濃過ぎると、汚しの効果が出にくくなります。また筆塗りの痕もばっちり残ってしまうので、塗ったままに自然な感じを出すのはなかなかの技量を要求されます。拭き取りができるので、基本的には塗ったり拭いたりの繰り返しで、テクスチャを整えていくことになります。

HUO Coal Hopper Wagonは地色が白っぽい灰色なので、ウェザリングで入れたテクスチャが非常に目立つことが予想され、たとえ調整可能であっても、筆跡が残る可能性のあるようなやり方はなるべく避けたいところです。

となると別の方法を模索する必要があるのですが、なんといっても年初に導入したエアブラシという強力な武器があるので、これを生かさない手はありません。先ほどのウェザリング練習をした貨車に、さらにエアブラシを使った効果を試してみたのがこちら。

さすがの仕上がりといったところです。まずは足回りを中心にエアブラシによる塗装を入れ、さらにプラスアルファを考えるという路線がよさそうです。

あとは何かお手本になるものがないかと、実車の写真を中心にウェブサイトやYouTubeなどをあさっていたのですが、この模型を作っているメーカーAccurascaleのサイトのブログ記事に、HUO Coal Hopper Wagonのウェザリングが取り上げられていました。

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ウェザリングの程度もライトな感じで、自分としては好みの仕上がりです。よって、こちらの記事を参考に作業を進めることにしました。

作業開始

貨車本体から石炭と車輪をはずし準備ができたら、まずはエアブラシによる足回りの汚しを入れていきます。

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使用する塗料はタミヤのアクリル塗料XF-10フラットブラウンです。塗料:うすめ液を1:2ぐらいで希釈して吹いていきます。

続いて、Hopperのハコを支える柱や枠にスミ入れをする要領で筆塗りをします。これも同じくXF-10フラットブラウンを使います。

スミ入れをしたあとに、塗装ハゲによるサビ表現として、ごく適当に点々と塗料をあちこちにのせていきます。スミ入れをしたときに想定以上にはみ出してしまったり、筆先が思わず別の場所にあたってしまったりしたところも、この塗装ハゲとしてごまかし... もとい、利用しています。

作業のポイントとしては、多少のはみ出しは目をつむって(どうせそんなに気にならない)手早くやることです。時間が経つとどんどん塗料が乾燥してしまうので、次第に塗料の伸びが悪くなったり、穂先に十分塗料がのらなかったりと、作業効率が落ちていきます。そうなると何をしてもうまくいかないので、その場合は一旦筆をうすめ液で洗ってきれいにして、塗料も新しくするのが肝要です。塗料はケチらない、これです。

動画にあるように、最初は普通の細筆を使って作業していたのですが、さすがに数をこなすのが厳しいので、新しくタミヤモデリングブラシを買ってみました。いろんな筆を使ったことがあるわけではないので比較はできませんが、軸部分が太く筆ペンを持つような感じで使えるので、ひとまず期待には応えてくれたかなと思います。

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さてスミ入れ・サビ表現が終わったところで、仕上げとしてうすめ液を使った滲みを入れていきます。先ほど塗料をのせた部分に、うすめ液を含ませた筆で若干擦ってあげると、塗った塗料の一部が溶け出して、雨でサビが流れたような表現を加えることができます。このとき筆は常に上から下に動かすようにします。

 ここまでの仕上がりは以下の写真の通りです。近づいて見るといかにも色を塗ったふうなのですが、ちょっと離れるだけで塗装ハゲやサビに見えるので、面白いですね。

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続いて内側。外側に色が漏れないように、ボール紙でカバーを作ります。右写真のように、カバーをはめ込んだ状態にして吹いていきます。

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使用する塗料は、タミヤのアクリル塗料XF-10フラットブラウンとXF-1フラットブラックを3:2ぐらいで混ぜたもの。塗料とうすめ液は1:2ぐらいの割合で混ぜます。

 内側を吹いたあとの仕上がりはこんな感じです。

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塗装前と塗装後を比較してみます。Accurascaleの貨車はもともと造形が細かいのが特長ですが、ウェザリングを入れることでグッと石炭貨車っぽくなりました。

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貨車は全部で12両。同じ工程を残りの11両にも行います... が、両数をこなすのはそこそこ根気のいる作業でした(全工程で1両/1時間ペース)。

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では、走行動画をどうぞ!

ウェザリングの楽しみ方

ウェザリングを入れるか入れないかは人それぞれ好みがあると思います。特に機関車は、ピカピカの状態で走らせたいこともあれば、少しくたびれた感じの方が趣がある場合もあり、一概にどちらがいいというのは言えないでしょう。シーンによって、ウェザリングを入れたり消したりすることはできないので、なかなか悩ましいところです。

Llancot Railwayでは、貨物については基本的にすべてウェザリングを入れる方針でやっています。貨物は洗車されることはほとんどないでしょうし、長期間使用されるものも多いでしょうから、多少の汚れがある方が自然で、重厚感や趣もあってよいものです。これまではウェザリング済みの製品を選んで買っていましたが、自分でウェザリングを入れられるようになることで、選択肢が広がるとともに、新しい楽しみ方が増えるようにも思います。

2021Q3にAccurascaleからリリース予定のMDO/MDV 21t Mineral Wagonを15両導入予定で、どんなふうにウェザリングを入れるか、いまから妄想を巡らせています。次なる目標は蒸機のウェザリングかな... まだまだ楽しみは続きます。

英国への旅 - 構想編(その1)

国鉄道模型を始めて3年余ですが、OO(1:76) Scaleでは飽き足らず、そろそろ1:1 Scaleを楽しみたい。子どもも大きくなって、奥さんと一緒に家を開けても大丈夫な時期も近づいてきたので、英国への旅の構想を少しずつ具体化していきたいと思います。

ただもう既に行きたいところがあり過ぎて、一度にすべてを回るのはとても無理。なので、何回か行く前提でいくつかのテーマを決めながら旅程を考えてみることにしました。

Theme 1. Great Western Railway

  • Paddington Station
  • Didcot Railway Centre
  • STEAM Museum of Great Western Railway - Swindon
  • Bristol Temple Meads Station
  • Dawlish Sea Wall
  • St Ives
  • Penzance Station

GWR所縁の場所をPaddingtonから西に辿っていく旅です。どれもこれも有名な場所なので、動画を漁ればいろいろ出てくるわけですが、いや自分で行ってみたいんじゃ〜というところですね。保存鉄道を足したり、帰りはNight Rivieraとか乗れると楽しい。

Theme 2. To The North

  • National Railway Musum - York
  • Knaresborough Viaduct & River Nidd
  • Settle-Carlisle line
  • Edinburgh
  • Forth Bridge

NRMには行くならそのまま北に向けて進もう、の旅。もう少しいろいろ回れるのかもしれない。こちらも保存鉄道を足したい。

Theme 3. Highland

  • Corrour Station Signal Box
  • (more to come...)

Edinburghから先のHighland方面。ほぼ未知の世界。All StationsでやっていたCorrour StationのSignal Boxに泊まってみたい、Calredonian Sleeperに乗れるかな、とかそんなところですが、Steam Train Tourで行けたら言うことないですね。

これに続くのは、Walesを巡ったあとにHolyheadからIreland Dublinに船で渡るとか、The Isle of Wightに行くとか。これまでは頭の中で妄想していたのですが、こうして書き留めておくことで、きっと素敵な誰かがアドバイスをくれるに違いありません笑

行くとしても早くてあと2年後だったり、今後のCOVID-19の行方もわからないですが、行ける瞬間が来たら速攻で行けるように抜かりなく準備を進めたいと思います。

(つづく)

 

春の車両アップデート

レイアウト更新は一段落。4月に入ってからの動きなど。

新しい蒸機

初荷として届いていたStanier 8FとCity Classにサウンドデコーダーを入れて、ようやく運用を始めました。

YouTubeにも動画投稿しましたので、合わせてご覧いただけるとうれしいです。

GWR Class 1361 Stay-Alive 更新

GWR Class 1361という小さなサドルタンクの蒸機が居るのですが、小輪径の0-6-0な上に集電がいまいち。周回本線は大丈夫なのですが、車庫や貨物ヤードのポイント通過でしばしば立ち往生していました。

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ならば力技で解決しようということで、Youchoosにサウンドデコーダーを発注したときに、Stay-Alive用の大容量キャパシタも合わせて取り寄せてみました。

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Youchoos最強の17000uF

だったら最初からこれを載せておけば...なのですが、何せ小さなサドルタンクなので、煙室にもバンカーにも入れられません。今回キャブスペースを使うことで、見てくれは多少犠牲にしても走行性を取るという方針です。

ここから先は備忘録として、分解ステップを記録していきます。

1. 石炭を模したバンカーの蓋をはずす(シュガーキューブスピーカーはこの中に入れてます)
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2. 屋根をはずす(前後にツメ...まさに初見ゴロシ)
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3. バンカー底のネジを外す(黄矢印先の2本)
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4. キャブ全体を持ち上げて取り外す
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書いてしまえば何のことはないのですが、初回はこの構造を解き明かすのに相当の時間を要しました...(サドルタンク部分をうまくはずす方法は未だにわからない)。

以下が全体図です。右下の赤矢印がStay-Aliveのための基板で、キャブにキャパシタを載せるには、煙室からキャブに向けて配線を延ばす必要があります(黄矢印)。

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5. スピーカー用配線(赤矢印)の反対側に、キャパシタ用の配線(水色矢印)を這わせます。

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6. キャブの床にピンバイスで穴を開けて配線を通します。

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7. キャパシタを接続し、絶縁と目隠しを兼ねてアセテートテープで包みます。

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8. 逆順にネジを締め、バンカーにスピーカーを戻し、キャパシタを押し込みます。

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あとは屋根とバンカー蓋を戻せば完了です。

こうして見ると、いかにも巨大な謎の物体がキャブを占有しているように見えますが...

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屋根を付ければ、そこまで目立たない... かな?

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4月の残る課題は夜景撮影でしょうか。またまとまったらブログを更新したいと思います。

Signal Boxの設置

前回の更新から1ヶ月経ってしまいました。Signal Box設置の続きです。

メディカルアートのレイアウト

日本で唯一のHornby代理店であるメディカルアートの店内に、新しいレイアウト出来たとの話があったので、Signal Box設定作業を進める前に何かの参考にと見学に行ってきました。

レイアウトサイズとしては決して大きくはないのですが、上下2段それぞれ複線の周回線路が交差する形で配置され、上段にはさらにナローのドッグボーンとラックレールの登山鉄道が配置されているというてんこ盛りの内容。坂道のある街並み、転車台付きの車庫や港もあって、いつまでも見ていたいような楽しさが溢れるレイアウトに圧倒されました。少しでも自分のレイアウトに取り入れられないか、と思ってみたポイントをいくつか。

ループ内側に作られた森。高さの異なるいくつかの種類の樹木を密集して配置することで、これだけの面積なのに確かな存在感があります。

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岩肌の表現。造形も塗装もどうやったらこれが作れるのか、見るだけではわかりませんでした。でもこれが作れるようになれば、地形造成はなんでもできそうに思います。

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英国式レイアウトはYouTubeや雑誌でいろいろ見ていますが、こうして直接見られると新たな発見もあり、やはり刺激になります。

置き場所作り

と、刺激を受けたところで、いよいよ赤矢印の堤を壊して工事開始です。

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この堤はスタイロフォームで造成した上にプラスタークロスを貼り付けたものでしたので、まずはクラフトソーで大胆に切断。カマボコ状に堤を切り出します。

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線路とレベルを合わせるため、ベースボードに5mm厚のコルクシートを敷き、ストラクチャを仮置きして位置、高さを確認します。

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Signal Boxを表の線路寄りに配置することで、裏手には少しスペースができるようです。この場所をどうするかは追々考えることにします。

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切断で出来た切り口を、それっぽい崖になるように細工していきます。カッターナイフで角を削ぎ落としたり、凹凸を適当に作っていきます。

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このままではまだ垂直すぎるので、切り取ったスタイロフォームのかけらをくっつけて、出っ張りを作ってみます。ようやくそれぽい感じになってきました。

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さらにモデリングペーストを使って、隙間埋めと表面のざらざら感を出します。

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最後に塗装の下地となるジェッソを塗ります。

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さて塗装ですが、せっかくエアブラシを導入したので、エアブラシで塗ってみることにしました。切り出して要らなくなったスタイロフォームを、テストピースとすべくジェッソを塗り、いくつかの色を試してみます。

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岩肌は面積がそれなりにあるので、濃い色は避けXF-55デッキタン(いちばん右)で下地を塗ったあと、部分的にXF-88ダークイエロー2(左から2つ目)を重ねる感じにしました。

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エアブラシは大きな面積でも塗りムラ、厚塗りになる心配が少ないので、筆塗りよりも圧倒的に楽でした。改めて買ってよかったです。

再びストラクチャーを置いて確認。スペースは問題なし。崖は若干白っぽすぎる感じがしますが、後ほどウェザリングカラーでテクスチャを付けるつもりなので、ひとまずこのまま進めます。

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室内電飾

仕上げに行く前に、Signal Boxの室内電飾を入れ込みます。2階床に配線を通す穴を開けてLED一灯を付けると、屋根から盛大な光漏れが...

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遮光のため、屋根の頭頂部にアルミホイルを入れた上で、屋根全体を厚紙でカバーしました。

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スケスケ問題は無事解決されたようです。

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エクステリアの整備

さて、仕上げとしてSignal Box周辺を整備します。

まずは樹木から。Woodland ScenicsのTree ArmatureにLight GreenのFoliage Clustersをくっ付けていきます。この接着に使うボンドをアレコレ悩みましたが、最終的にはコニシの布用ボンドに落ち着きました。

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少し外階段を覆うような形で配置します。

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裏からみたところ。背の高い木の傍に低い木を組み合わせることで、ボリュームを出します。また視線の遮蔽効果もある(奥が見通せない)ので、手前の線路と奥の車庫の場面の切り取りという意味でも有効です。

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次に歩道の整備。Signal Boxを取り囲むように石畳を敷きました。

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歩道に合わせて、線路を跨ぐ木道も作ってみます。木目の入ったプラスチックシートから切り出して塗装するだけの簡単工作です。こういうちまちましたものを足すだけで、ぐっとレイアウトが生きてくるのは面白いです。

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もうひとつ。以前買ったミニネイチャーの素材を使って、Signal Boxの裏側の壁面にツタのようなものを這わせてみることにしました。ツタと考えるにはオーバースケールですが、これぐらいボリューム感ある方が見栄えがします。

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さて、件の裏のスペースはこのツタの感じを活かして、English Gardenとすることにしました。Woodland ScenicsのFine Turf (Earth)を撒いたあとに、色とりどりの花を準備。造園作業は、実際にガーデニングをやっている奥さんにお願いしてみました。すると...

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見事に美しい庭が出来上がっていました!

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最後にDrone viewでどうぞ!

 




3月のプロジェクト

今年最初のプロジェクト「IORI工房 ハ1005を作る」が無事に終わり、次なるプロジェクトの計画を進めています。といっても、新しいプロジェクトではなく、腕木信号機導入の際に力尽きて出来なかったSignal Boxの設置に取り掛かろうと思っています。

設置するSignal Boxは、BachmannのKernow Model Rail Centre限定品で、シンプルながらとても美しいフォルムのTruro Signal Boxです。

Bachmann Scenecraft 44-011X GWR Type 7 Signal Box - Truro

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導入した2つの腕木式信号機の面倒をみているSIgnal Boxという設定で、ちょうどその中間あたり、周回線路と車庫を区切っている堤の一部(赤矢印のあたり)を取り壊して置く予定です。

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この製品はレジン製ですが、屋根を取り外してSignal Box内部に手をいれることができるようになっています。そこで設置に向けた準備として、SIgnal Boxの内装を用意することにしました。

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Signal Box Interior

Signal Boxの内装は、RATIOから出ているプラキットを使います。

Ratio 553 Signal Box Interior
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細かい塗り分けが必要となるので、部品の状態でサーフェイサーを吹いて塗装を行います。塗装はベースとなる色をラッカー塗装で、塗り分けをアクリル塗装で、と使い分けてみました。

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塗り分け(写真右)はアクリル塗料で

ラッカー塗料は、基本的にハ1005の製作で購入したものしかなかったので、レバー台とストーブを黒で、それ以外の机や棚をぶどう1号で塗ってみました。キットの完成見本写真では机や棚は緑色で塗られているのですが、ぶどう1号でも自然な感じで素敵に仕上がったと思います。

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ベース色(黒、ぶどう1号)はラッカー塗料で

さっそく仮置きしてみます。Signal Boxの内部は実際に見たことがないので、Google先生に頼りつつ、見様見真似でやってみました。

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いい雰囲気です!屋根を乗せると隠れてしまうのですが、窓も大きいですし、照明も入れれば、レイアウト上の新たな見せ場になってくれそうです。

MR 1532 & GWR 94xx

年初に購入した蒸機のDCCサウンドデコーダを買わないとなー...と思っていたところに、Bachmannから気になるDCCサウンド搭載のタンク式蒸機が出ていたので、勢いで導入してしまいました。

Bachmann Branchline 31-740SF Midland Railway 1532 (1P) 0-4-4T 1273 MR Crimson Lake Livery
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Bachmann Branchline 35-025SF Great Western Railway 94xx 0-6-0PT 9402 GWR Green Livery
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どちらもBachmannの新しいプロファイル/金型によるもので、スペースが限られるタンク式蒸機のボディに、コアレスモーター、Next18ソケットとスピーカーがコンパクトにまとまっています。もちろん全車輪集電。サウンド搭載モデルに使われているDCCサウンドデコーダは、ESU LokSound5が使われており、音質、サウンドファンクションも専用品に引けを取らない十分な内容です。

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MR 1532(左)とGWR 94xx(右)のファンクションリスト

しかも価格はVAT抜きで100£台後半(どちらもKernow Model Rail Centreで購入)と、トータルで考えると非常にお得感のあるモデルだと思います。

タンク式ながらダイキャストシャーシならではのズシっとした重さがあり、キャブ内装も含めてディテールも良好。Fireboxが光るギミックも標準で搭載されており、いいアクセントになっています。

箱から出してほとんど調整なしにスムーズに走るので、久しぶりにイマドキの鉄道模型を楽しんだ気分でした。

というわけで、さっくりと動画にまとめましたのでご覧ください。