Little Paddington Railway第2期工事(その5)

Ballasting

今回は固定式レイアウトの真骨頂、バラスト撒きです。ここまでは基本的に置きレイアウトで、いつでも自由に線路を引き直したり撤収したりできましたが、これをやってしまうともう後に戻れません。それ故に楽しみな作業でもあります。

使用したバラストはWoodland Scenicsの

  • Medium Buff(中目・淡黄色)
  • Medium Dark Brown(中目・濃茶色)

の2種類です。色の選択はいろいろ悩んだのですが、実際にありそうかどうかというよりは単に好みとして灰色っぽくはしたくなかったので、その中で明るめのものと暗めのものを選んでみました。

 

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まずは駅周辺から。駅構内の線路はKATOのユニトラックを使っているので、線路の間は撒かずに脇を中心に撒いていきます。地面の高さをユニトラックの道床分だけかさ上げするため、線路と線路の間にはあらかじめコルクを敷いておきます。

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撒き方としてはいろいろあると思いますが、駅周辺は既に設置してあるストラクチャーの間の比較的狭いところに撒いていくことになるので、100均で売っているドレッシングボトルに詰めてみました。

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ボンドについては、教科書通り木工用ボンドを適当(塗りやすい程度)に水で薄めたものに中性洗剤(食器用洗剤)を少し入れたものを作ります。

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まずは筆を使って撒きたい箇所にボンドを塗ります。そしておもむろにバラストを撒いていきます。

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下地が隠れる程度にどんどん撒いて、筆を使って均していきます。写真にあるような大きめの刷毛があると作業しやすいです。

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まだこの状態ではバラストは吹けば飛ぶ状態なので、ここから定着作業です。これがバラスト撒きの中でもっとも特徴的な作業だと思います。用意したのは霧吹きボトルと滴下ボトル。霧吹きボトルには中性洗剤を少しいれた水、滴下ボトルには、先ほど下地に塗ったボンド(木工用ボンド+水+中性洗剤)をもう少し薄めたものを入れます。

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まず霧吹きでバラストを十分湿らせてから、滴下ボトルでボンドを落としていきます。ドバッとボンドを落とすとバラストが流れてしまうので、手加減が必要です。

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駅周辺が済んだら、次は周回線路の方へ。こちらはPECOの線路を使っているので線路の間も埋めていきます。

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ポイント可動部まで撒くと動かなくなってしまうので、マスクしておきます。Blu Tack(コクヨの「ひっつき虫」)を使いました。

f:id:giovanni_ihatov:20180819124411j:plainどんどん進めます。完全に土木工事です。

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バラストを撒くとすごく「レイアウト」っぽくなるので、最初は感動して作業も進むのですが、基本的には単純作業の繰り返しなので、一気にやろうとしないことをオススメします。

Bushes

さてバラストを撒いたあと、線路と線路の間に少し緑を入れてみることにします。

草木関連のレイアウト素材はいろいろ種類があるので、正直どれを使ったらいいかよくわからないのですが、たくさん入っていて使い出がありそうという理由で

の2種類を試してみることにしました。

ターフはレイアウトのど定番である「なんとなく草が生えてる地面」を表現できる粉状の素材ですが、HO/OOのスケール感から考えると「地面を色付けできるもの」と考えるのが良さそうです。

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一方フォーリッジクラスターは着色されたスポンジの塊で、適当な大きさにちぎって使うことで、下草から茂み、樹木の葉、樹木そのものまで、立体物を表現するいろんなものに使える便利な素材と言えます。

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単調にならないように、いずれも色違いのものを用意しました。

あらかじめバラストを撒かないでおいた場所に、先ほど使った木工用ボンドを塗ってフォーリッジクラスターを置き、バラストとの境界はターフを撒いて下草を表現しつつ自然な感じに見えるようにします。

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バラストを撒いた箇所でも、ターフを撒いた上に木工用ボンドを塗った小さめのフォーリッジクラスターを置くことで茂みを作りました。

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バラスト同様に草木を配置することで、一気にレイアウト感が増します!

これまで鉄道模型の楽しさと言えば車両を眺めたり走らせたりすることで、線路やストラクチャーはあくまでその舞台装置でしかなかったのですが、こうしてレイアウト作成に足を突っ込むとレイアウトそのものを作る楽しさが加わって、「なぜこれをいままでやってこなかったのだろう」という感じですね。しかも巨大。長い道のりはまだ始まったばかりです。

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(つづく)