Little Paddington Railway第1期工事(その1)

模型鉄道Little Paddington Railway第1期工事がひとまず完了したので、備忘録としてこれまでのあらすじを何回かに分けて書いていきます。

Layout Plan

鉄道模型を家の中のどこで走らせるか。

鉄道模型を始めるにあたって誰しも最初に考えることです。お座敷運転で遊ぶときだけ引っ張り出すならともかく、今回は固定レイアウトまではいかなくても敷きっぱなしにはしたかったので、場所を決めてやる必要がありました。使っていない部屋を鉄道模型部屋にしたり、屋根裏や床下(YouTubeで海外の例を見た)、はたまた押入れまで、ちょっとぐぐるといろんな例が見られれます。うちの場合は空いている部屋も押入れもないので、普段使っている部屋の一部を借りる形にしました。大掛かりな工事をするのもタイヘンですし、見てくれもそれなりには気を使いたいところ。まずは部屋の中にシンプルに長方形のテーブルのようなものを置いてその上にレイアウトを納める、というところから考え始めることにしました。

サイズの選定に関しては、もちろん置き場所による制限が支配的ですが、同時にある程度自由度があるレイアウトを組める大きさにしておく必要もあります。もう10cm大きければこんなレイアウトを組めるのに... みたいな状況はできれば避けたい。そこで事前にレイアウト検討をすることにしました。

レイアウト検討に際しては、Macでほぼ唯一のレイアウトソフトであるRailModeller Pro/Express (http://www.railmodeller.com/)のお世話になりました。線路のライブラリも豊富で、今回使用予定のKATOのHOユニトラックも入っています。無償版のExpressはTrack Elementが50個という制限の範囲においてはほぼ有償版Proと機能差はなく、小さいレイアウトであれば十分使えます(最終的には有償版にアップグレードすることにはなりましたが)。線路の在庫管理やショッピングリスト(単価を入れると費用の計算もできる)も出してくれるので、どれぐらい費用がかかるかもわかる優れものです。

レイアウトとしては

  • エンドレス走行できる
  • 待避線を用いた行き違いができる
  • 最小曲線半径は2nd Radius(438mm)まで

の3点を要件としました。3つ目については2nd Radius(438mm)以上であれば、たいていのOO Scaleの車両は走行可能だからです。現実にはありえない急カーブなのですが、コンパクトなレイアウトでもきちんと走れるように設計されているのはありがたいことです。KATOのHOユニトラックだとR370のカーブを使わなければOKということになります。

まずは一畳(1800x900)の大きさから初めてあれこれ試行錯誤したのち、以下のようなパターンにたどり着きました。

f:id:giovanni_ihatov:20180505084930p:plain

これでサイズは2000x1200です。部屋の空きスペースを考えてもこのぐらいが限界かな...と一旦決めかけたのですが、試しにこのレイアウトの形で床に線路を引いて待避線に列車(機関車+客車3両)を収めてみると、、、有効長が全然足りない。OO Scaleの一両あたりの長さの見積もりを間違えていたんですね。図面をいじっているときは250mm見当で考えていたのですが、実際には300mm+は必要でした。となると、1. 列車を短くする、2. 待避線の有効長を長くする、のどちらかしかありません。またもうひとつ気になる部分としては、エンドレス走行する際の直線部分も思っていたより短く、見栄えがイマイチということ。これも図面を見ていたときには気づかなかったところです。

そこで一旦サイズのことは忘れて、「これなら納得できるレイアウト」というのを実際に床に線路を引いてみて、そこからベースとするサイズを算出することにしました。結論としては2400x1200、つまり当初の想定よりも長辺方向に400mm伸ばせば、先ほどの問題についてそこそこ納得の行く解決が見出せそうとわかりました。もちろん大きいことに越したことはないのですが...その中でも最小を取る、というところです。

サイズを2400x1200とした上で図面にもどって再度検討を進めました。ちなみにこのサイズはほぼ8”(feet)x4”(feet)となり、OO Scaleのレイアウトとしても豊富にプランがあります。(Free Track Plans for your Model Railwayなど)

以下が最終のレイアウトプランです。

f:id:giovanni_ihatov:20180504223703p:plain

当初は真ん中にリバースを入れる想定はなかったのですが、線路をひいていったらつながったという感じです。出入口が2箇所あることで機関車ヤードの使い勝手がよくなったのと、機関車の向きを変えることもできるので、最初に組むレイアウトとしては納得の行く形になりました。

f:id:giovanni_ihatov:20180504154629j:plain

f:id:giovanni_ihatov:20180504154658j:plain

f:id:giovanni_ihatov:20180504154712j:plain

f:id:giovanni_ihatov:20180504154740j:plain

f:id:giovanni_ihatov:20180504160318j:plain

(つづく)